一週間ぶりに子供たちと会う
あいかわらず別居中である。
妻との関係はおかしくなっているが、子供たちと会えないのは俺も寂しい。
そんな時、妻から電話がかかって来た。
妻:「週末に公園に行くから子供たちと遊んであげて」
それは大いにウェルカムである。
利害が対立しなければ妻とも普通の会話ができる。
でも余裕がなくなったり意見が食い違うと喧嘩になる。
なぜ穏やかにすごせないんだろう。
大公園にて

週末は天気も良く、近所の大公園は子供連れの家族でにぎわっていた。
時に桜が満開でかなり温かい。
一週間ぶりに会う子供たちは元気そうである。
ハナは小学二年生だ。
俺を見ると、ワーっと走っていって「追いかけっこね!」と言って逃げた。
俺も走って追いかける。
俺が追いつきそうになるとハナは「休憩です!」と言って歩き出す。
俺もつられて歩き出すとまた笑いながら走り出す。
グラウンドの反対側まで行って追いつくと雲梯があり、ハナが「見てて!」と言ってぶら下がった。
正直、ハナは運動神経がよいほうではない。
駆けっこも鉄棒も微妙だ。
でも今は頑張って雲梯にぶら下がり、一段前に進むことができた。
俺:「すごいじゃん」
ハナはまんざらでもない感じ。
ハナ:「パパ出張終わった?」
ハナには俺は仕事で出張ということにしてある。
心が痛む。
俺:「まだだよ」
ハナ:「今日は家に帰ってくる?」
俺:「今日もまた仕事」
ハナは不満そうだ。
俺は話題をそらす。
俺:「あっちで鳥さんに餌やろうよ!」
ハナ:「うん!」
大公園には池があり鴨やら鯉やらがウヨウヨいる。
妻が準備していた食パンをもらうと、既に池のほとりで餌をやっている他の家族の横でちぎって投げる。
タロは1歳後半であるが、活発だし体も大きい。
タロが鴨を指さして「あー!」と言う。
タロの語彙は「あー!」と「うー!」である。
語彙は少ないが本人は特に困ってないのか、いつも楽しそうである。
俺がパンをちぎってタロに渡すと、タロはそれを池の鴨に向かって投げ入れた。
水際まで届かず地面に落ちるパン。
へたくそである。
もう一度ちぎったパンを渡す。
また投げるタロ。
今度は届いた。
やるな。
それを30回くらい繰り返す。
パンを渡しては投げ、渡しては投げ。
後半はタロも投げるのがうまくなっていた。
鴨やら鯉やらがタロが投げたパンに食いつく。
それを見て笑うタロ。
楽しそうである。
こんな平和が続けばいいのに。
そこへ妻がやってきて言う。
妻:「よかったら今度二人で今後のこと話そう」
うーん、俺はまだ二人だけで話す自信がないな。
俺:「考えとくよ」
楽しい時間はすぐに過ぎる。
さて、夫婦間のこじれた感情と問題解決能力のなさに本気で向き合わないといけないな。
今日の教訓
- 大人になるほど人は自分で自分を不幸にする
- 子供のようにただ楽しめばいい
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