父が死んだ

父が死んだ。約1か月間の入院生活後、容態が急変して逝った。本人はまだ死ぬ気はなかった。もっと家族と過ごしたかった。少なくとも家に帰りたかった。それも叶わず逝った。父は入院時、「家族に迷惑かけたくない」と言った。最後はその通り、あまり家族に迷惑かけることなく逝った。それも父の、家族への愛だったのかもしれない。

緩和ケアの人が話を聞きだしてくれた。思い残すことは、たいしてなさそうだった。ただ、家族と一緒に過ごしたかったと。口下手のくせに寂しがり屋の父らしい。一人で病院で過ごすの嫌だったね。ごめんね。今までありがとう。愛してくれて。長い間お疲れさまでした。あとは心配しないで、ゆっくり休んでください。

できることなら家に帰してやりたかった。でもそれでは最後の時にみんながそろうのは難しかったかもしれない。最後は家族にみんなに囲まれて逝った。父の最後は、幸福だっただろうか。

父が死んだ。家族と過ごせる時間は有限だ。確実に終わりがある。それを思い知った。喧嘩をしている時間などもったいない。子供たちは、元気で生きててくれればそれでいい。妻には、彼女に早く心安らかになる日が来ることを祈る。

コメント

タイトルとURLをコピーしました