ハナは最初からあまのじゃくなところがあり素直な性格ではなかった。
ハナは4歳の当時から、こちらが「○○が大事だよ」と言えば「○○が大事じゃない」といちいち言い返した。気にいらないことがあると大声で叫ぶこともよくあった。
人が嫌がることをしてニヤっと笑うこともたびたびあった。
たとえば、俺のことを踏んづけてニヤっとしたりした。
あるいは、外の地面を這っている蟻を見つけると靴で踏みつけることを好んだ。
その傾向は今も変わっていない。
7歳になった今も地面に蟻を見つけると踏みつぶす。
宿題が分からないと大声で叫んでノートを投げる。
病気の人の動作を面白がって真似る。
弟のおもちゃを取り上げてニヤっと笑う。
はっきり言えば鬱陶しい。
人の幸せを邪魔するしか能がないのかと思う。
俺の幸せを邪魔するな、消えろ、と思う。
疑問なのは、そういう行動をする理由が愛情を求める飢えからなのか、社会生活の規範を学ばなかったバカさによるものなのか、ということだ。
俺の直感では、理由は後者だ。
成長過程の中で、「相手が嫌がることをしたら楽しく一緒にはいられない」ということを教えてくれる人がいなかったのだろう。
愛情が足りないから試し行動をする、という説があるが、果たしてそれが当てはまるだろうか?
たとえそうだとしても、ダメな行動をすればダメな結果が返ってくる、と知るべきではないか。
試し行動?
気持ちが満たされていないから人が嫌がることや弱い物いじめをするという場合。
自分に注目してほしいからそういうことをするということになる。
それをしなくても十分注目が得られていれば問題行動の必要性はなくなるということ。
他のことで注目を得る能力がなければ、問題行動は手っ取り早い解決策であり続ける。
最近は学校の勉強は労力が大変になってきたので、勉強の成功で注目を得るのは難しくなってきた。
問題行動をする方が楽で早く成果が得られる。
あるいは、社会生活の規律がインストールされていないから人が嫌がることや弱い物いじめをするという場合。
人の嫌がることをすることやアリを潰すことが純粋に楽しいからそれをしていることになる。
人の反応が楽しいのかもしれないし、自分の万能感を感じるのが楽しいのかもしれない。
そして、他人の気持ちやルールに配慮しなければ自分が他人に期待することは何ら手に入らないのだ、という現実に直面したことがない。
ハナもそれを理解するべきだ。
今日の教訓
- 子供といえどもダメな行動をすればダメな結果が返ってくると知るべきだ。
- 家族で楽しく暮らすつもりなら守るべきルールもある。
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