これは結婚当初に妻とアパート巡りをした時のお話。
ここでも二人の合わなさ加減が現れた。
もちろん、別々の人間なので二人の希望が全部一致するなんてことはないわけだけど、それにしても、妻と二人で何かをした時の後味の悪さはいったい何なんだろう。
アパートについての二人の希望はそれぞれ以下のようなものだった。
俺:家賃を抑えたい
妻:新しくてキレイでキッチンが使いやすいものがいい
それで不動産屋をいくつも回って、15か所くらいの物件を見に行った。
その中で、俺の第一希望は安くて職場に近いAアパート。
しかしここは風呂が古くて狭いということ妻が拒否。
妻の第一希望は築1年のメゾネットタイプのBアパート。
しかしそこは目玉が飛び出るほど家賃が高かった。
いや、借りることが絶対に不可能ではないよ。
でも家賃にそんなに掛けてどうするの?
そんなに高い家賃のところに住んだら、他に使えるお金がなくなっちゃう。
俺の頭に浮かぶ疑念は、「こいつ、大丈夫か?」だった。
それで、次に候補に挙がったのがCアパート。
ここはAアパートより少し家賃は上がるが、風呂は広い。
部屋も多いし収納もたくさんある。
収納がたくさんあるのはプラスポイントだ。
だが妻的にはキッチンが気に入らないらしい。
妻の希望は壁面タイプのキッチンではなく対面タイプのキッチンだそうだ。
壁面タイプだと後ろから子供が飛びついてきたら危ないからだそうで。
でもそんなアパートなかなかないよ?
時間も予算も限られてるのだから、ある中からどれかに決めないと。
そう伝えても妻は納得できない様子。
妻:「今決める必要ある?時間かけたらもっといい物件が出てくるかもしれないよ?」
うーむ、これでは埒が明かない。
俺としてはこれだけ調べて努力したのだから成果を出したい。
俺の中ではよいと思える物件も見つかっているわけだし。
同居しないで別々に暮らしているとその分、家賃もそれぞれ掛かるわ。
俺:「いや、もうCアパートに決めよう。ここなら広いし収納もあるし駐車場も停めやすいし、家賃も悪くない。少なくとも風呂は最初よりよくなったんだし、どうにか折れてここにさせてよ。待っていてもいい物件が出てくるとは限らないしさ」
と多少強引に押す。
妻は納得できない様子。
いやいや、待つって言ってもいつまで待つんだよ。
待ってよくなる保証もないのに。
俺:「もうここで決まり。いいね!」
・・・これが結婚生活のケチの付き始め。
教訓:時間とお金の価値観の合わない相手とは結婚してはいけない。
後日談:
後日アパートの契約のために不動産屋に俺一人で行った。
そこでアパートの契約書にまさに記入している最中に嫁から電話。
妻:「ネットでいい物件があったから見て」
今かよ!
でもまあ見るだけは見るか、とスマホで確認。
やはり、高い。
俺:「俺はそんなにここがよいとは思わない。今のところがいい。それでいくから!」
折り合わない二人。
なんで今さらなのか。
まあ・・・それだけ嫌だったのかもしれないが。
でも俺も値段が高いの嫌なんだよ。
かみ合わない。かみ合わないなぁ・・・。
俺が譲歩すればいい部分ももちろんあろうだろうけど。
でも相手がこだわっている部分は俺には重要じゃないように思えて、俺がこだわっている部分については妻は軽んじているように思える。
そしてまとまらなければ先延ばしを求められる。
その先延ばしも腹立たしいんだよね。
先延ばししたってよくなる見込みなんてないのに。
これが「相性が悪い」ということなのかしらん。
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