【ステップパパ育児】アンビバレントな連れ子の場合~子供の愛着形成

我が家はステップファミリーです。やはり子供の教育方針は悩みます。連れ子の場合は特に、子育てに途中参加なので難しいです。

私の希望は、子供には伸び伸びと才能を伸ばして生きていってもらいたい。そこで私が選んだのは非認知的能力を伸ばす子育てです。

またその土台として、安定した愛着形成を重視しています。

以前にも書きましたが重要なのでもう一度書いておきます。

基本は、安定した愛着形成が一生その子の人生を支えるというもの。安定した愛着形成が非認知的能力を高め、非認知的能力が幸せに生きる力になります。

非認知的能力については国立教育政策研究所が報告書を出していて、そこにはこう説明があります。

人の生涯にわたる適応を支える能力として、旧来はIQに代表される認知的な能力に主たる関心が向けられてきました。しかし、近年、高い認知能力が生涯適応を適えるという図式の見直しを迫る研究知見が多く報告されています。そして、認知的でない側面、いわゆる非認知的能力が持つ重要性が注目されるに至っています。

適応というのはうまくやっていくということです。つまり、これまでは「学校の勉強ができてIQが高ければ人生うまくいくでしょ」と思われていたのが、実は違うかも、となってきた。

テストの点数で測れる能力とは違う部分、『非認知的能力』が人生の成功には重要らしい。

じゃあ非認知的能力ってなんなのよ?というと、たとえば、「やり抜く力」「立ち直る力」「人とつながる力」「思いやり」「セルフコントロール」などです。

そういった能力が高いと、結果的に学力が高かったり大人になってから収入が高かったり健康だったりする、というのが分かってきた。

ではどうすればそれが身に着くのか。

安定的な愛着(アタッチメント)が重要

非認知的能力のためには、そもそもの土台として安定的な愛着(アタッチメント)が重要である、と報告書でも以下のように強調されています。

【アタッチメントの重要性:個人の発達を「ゆりかごから墓場まで」支えるもの】
アタッチメントは、生涯にわたって機能し続ける重要な行動システムのひとつである。特に、乳幼児期に形成されたアタッチメントは、その後の種々の能力やその発達に影響を及ぼすと考えられており、着目する意義があると言える。

その人のアタッチメント(愛着)のタイプが10代での学力に影響を与え、20代での恋愛に影響を与え、30代での収入に影響を与え、40代での健康に影響を与える!ということです。

まさに「三つ子の魂百まで」で「ゆりかごから墓場まで」です。

じゃあアタッチメント(愛着)のタイプにどんなのがあるかというと、1歳半くらいの赤ちゃんのころのお母さんとの関係で決まります。

安定型子供はお母さんといると安心して信頼している
アンビバレント型 子供はお母さんを求めるがお母さんに対して怒っている 
回避型子供はお母さんに期待せず無視する
無秩序型子供は混乱していて態度が一貫しない

赤ちゃんのころに十分に注目されてお世話されると「安定型」になって、ネグレクトされたり虐待されたりすると「回避型」とか「無秩序型」とかになったりするわけです。

それがなぜ一生その人の人生に影響するかというと、お世話のされかたで赤ちゃんの中に芽生える信念が変わってくるからです。

安定的な愛着タイプが持っている信念

子供の欲求によく反応して十分な世話をされた子は、安定的な愛着タイプになって、「親は信頼できる」「親は頼りになる」「自分はケアされるに値する」「この世界は楽しいところだ」といった信念を発達させます。そして、落ち着いていて、思いやりがあって、人の話をよく聞いて、自分や周りを信頼できる子に育ちます。その結果、学校では友達も多く、恋愛では信頼し合える関係を築き、仕事ではチームワークが良好で、自分自身が家庭を築いて親になっても安定しています。

いい感じですね。

不安定な愛着タイプが持っている信念

ネグレクトされたり虐待されたりした子は、不安定な愛着タイプになって、「親は信頼できない」「親は頼りにならない」「自分はケアされるに値しない」「自分が生き残るためには周りをコントロールしなければならない」といった信念を発達させます。そして、反抗的、攻撃的、操作的、他罰的にふるまうように育ちます。その結果、周りの大人が対応に手を焼き、学校では友達から嫌われ、恋愛では恋人を信頼できず、自分が親になると自分がされたことを子供に繰り返します。

人生ハードモードですね・・・。

どうやったら安定的な愛着タイプになる?

それには、赤ちゃんに対して敏感に反応して、おおらかに温かく世話をします。

つまり、赤ちゃんのことをよく観察して、お腹が減ってそうならご飯をやり、眠たそうなら寝かせてやり、暑そう寒そうなら温度調節してやり、抱っこしてほしそうなら抱っこしてやり、笑顔で笑いかけ、一緒に遊んでやり、痛い思いをしたら慰めてやり、ウンチやオシッコしたらおむつを替えてやり、安心感を提供して気持ちを満たしてやればOK。

そして子供にとって親が、自分の欲求に耳を傾けてくれる、自分に安心を与えてくれる、信頼できて頼りになる存在になれればOKです。

まあ自然な流れですね。

そして、うちの連れ子は安定型ではなかったわけです。母親にしがみつきつつ、母親に対して怒っている。アンビバレント型。

このままいくと、恋愛でも結婚でもそれが繰り返される恐れがあります。つまり、相手に怒りながら相手にしがみついている。いつまでも離れられず、いつまでも怒っている。そういう人生です。

大変ですね。

だからと言って、一度形成された愛着タイプは一生変わらないのかというとそんなことはなくて

  • 信頼できる教師に出会う
  • 信頼できる友人に出会う
  • 信頼できる恋人に出会う

などでも不安定型から安定型に変わったりするわけです。

自分が目指しているのはそこです。

だいぶできてきたが・・・

出会った当初と比べると連れ子はだいぶ安定型になってきた感じがします。安心しているし人生楽しんでいるように見えます。

だからさ、妻にはそれを邪魔しないでほしいのよ・・・。でも言っても分かんないんだよなぁ。妻自身が不安定型だから。やれやれ。

第一、不安定型の人と一緒にいるより、安定型の人と一緒にいるほうが楽しいでしょ。俺は楽しく暮らしたい。

なので引き続き努力継続です。

それではなぜ、安心と信頼がセルフコントロールややり抜く力につながるのでしょうか? 私もまだよく理解していませんが、情動の発達と関わっているようです。安心と信頼があるということはつまり、子供が恐怖や怒りを感じた時に、そこから安全な場所に戻ってきた体験が多くある、ということです。子供は恐怖や怒りの混乱と絶望の中に放置されなかった。色々な感情を感じても、子供は安全な場所に戻って来られた。親の助けによって。だから子供は次はさらに先まで進める。行って戻って来られる許容範囲が広がる。一方、混乱と絶望の中に放置された子は、自分では戻って来られない。だからその先へも進めない。危険だから。命に係わるから。戻る場所もないから。混乱と絶望の中に取り残されてどこへも行けない。その結果、情動が未分化で許容範囲も狭いまま成長が止まる。そういうことではないでしょうか。

連れ子の性格と具体的な接し方についてはこちらです。

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