脳の予測に影響を与えあっている家族

脳は予測する。

予測がその人の体験を作る。

つまり、自分の身体管理予算に負荷が掛かることを予測すれば、人は不機嫌になる。

自分の身体管理予算が潤沢になることを予測すれば、人はいい気分になる。

この予測は0.2秒で脳内で構築されている。

だから普通、本人は自分が予測していることに気付かない。

ただ腹が立ったり嬉しい気持ちになったと感じるだけだ。

だがその感情は実は自分の予測が作っている。

そして、予測は過去の経験から作られる。

つまり過去の惰性。当たっているとは限らない。

そして、経験が違えば予測も異なる。

人は自分の感情が正当だと思いがちだ。

しかし、それは単に限られた経験に基づく、当たっているとは限らないあやふやな予測にくっついているだけのものだ。

だから感情に振り回される人は、あてにならない自分の予測に全財産賭けているばくち打ちのようなものだ。

なので、相手が自分と同じ出目に賭けてくれないからといって怒るのは筋違いである。

ビジネスマンであれば、「こっちの目に賭けた方がお得でっせ」と説明して相手を納得させなければならない。

人徳者であれば、自分の振る舞いで相手を感服させてお手本となるだろう。

逆に、相手にぎゃーぎゃー言えば言うほど相手の身体管理予算にマイナスの負荷を掛けることになるので逆効果である。

相手があなたの話を聞かないのは、あなたの話を聞くことが相手の身体管理予算を潤沢にしたという経験が相手にないからだ。

相手の脳はそういう予測をしていない。

逆にあなたは0.2秒でウザがられる。

相手はあなたの脳を理解していない。

だがしかし、あなたも相手の脳を理解していない。

それは相手のせいではない。

相手の脳にプラスの影響を与えてこなかった自分自身の振る舞いのせいである。

参考ページ

参考文献
情動はこうしてつくられる――脳の隠れた働きと構成主義的情動理論

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