子供が小児期に受けた耐えがたい逆境体験により、その後の人生がどうなったかの研究がある。
逆境体験とは以下のようなものである。
・心理的虐待
・身体的虐待
・性的虐待
・心理的な養育の放棄
・身体的な養育の放棄
・両親の別居(または離婚)
・母親の被暴力的扱い
・家族のアルコール中毒・薬物乱用
・家族の精神疾患や自殺
・家族の服役
それによると、上記の体験をした子供は将来成人してからうつ病、自殺、アルコール依存、心疾患、脳卒中、肝炎、気管支炎、性感染症、癌、失業、犯罪などのリスクが高くなる。
理由は、逆境体験により子供の神経発達が阻害され、それがその子の社会性や感情調整機能や世界観の障害につながり、社会不適応を引き起こすからである。
では継子のケースを見てみよう。
継子は両親の離婚を経験している。
また、母親から「あれしろこれしろ早くしろ」「宿題やれ」と心理的虐待を受けていた。
また、実父が母親に暴力的な言動を行うのも目撃している。
従って、点数は3である。
この点数が4点以上あるとかなりやばいらしい。
まあギリギリか。
では妻のケースはどうだろうか。
妻は父親がアルコール依存症である。
母親は精神疾患である。
母親から教育虐待を受けていた。
合計3点。
妻は病気や犯罪には至らなかったが、結婚の失敗や養育機能の障害には至っている。
つまり、人生すごろくでは幼少期の体験が長く尾を引くということだ。
継子の場合は、その神経発達は多少阻害されている。愛着障害で発達凸凹傾向だから。
また、社会性や感情調整機能や世界観は微妙な感じである。
人との距離感がよく分かってないしキレやすい。
まだ社会不適応には至っていないが、ボーダーラインだと思う。
子供の過去と今を見れば将来のリスクが思いやられる。
後になるほど対応は困難だ。
従って、早期対応が費用対効果の面からも非常に重要である。
つまり、俺を応援しろ、ってこと。
参考文献 子ども虐待とトラウマケアー再トラウマ化を防ぐトラウマインフォームドケア
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