はっきり言えば、ステップファミリーはトラウマ体験である。
PTSDや不安神経症、情緒障害になっても無理はない。
いったい自分が何に行き詰っているのか、何に圧倒されているのかも本人には理解できない。
周りに話しても話が通じない、理解してもらえない。
自分の苦しみは否定され、異常の烙印が押され、顧みられることもなく、それでも現実は容赦なく襲ってくる。
子供とは理解できない異物であり、侵入してくる侵略者であり、配偶者とは話の通じない異種族であり、十分な報酬も払わないブラック経営者である。
適応障害で鬱になるのも無理からぬことである。
トラウマ体験や発達障害への理解とサポートは進んできていると思われるが、果たしてステップファミリー障害への理解とサポートは進んでいるだろうか。
ステップファミリーになるということは、異種族と何の手引書もなく一緒に暮らすということである。
そこでは自分の常識は役に立たない。
まさに発達障害の子育てのようなものだ。
しかも自分の子ではなく他人の子である。
心が荒む。
そこに平和を打ち立てることができるかどうかは、自身の才能にかかっているが、そこまでレジリエンスの高い人は多くないのである。
従って、多くの人は認知の歪みを拡大させつつ何とか生き残るか、不適応を起こして破綻することになる。
いずれにしても、非常に厳しいトラウマ体験である。
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